エルドレッド選手加入,のその前に【繋ぐ意識ってなんぞや?】
5月には主力選手に故障が相次ぎどうなるかと思われたカープ.
6月に入り今季初めての月間勝ち越しを収め,調子が上向いているように見えます.
その要因は投手成績がそこそこというのもありますが,打撃成績が向上したのが大きいでしょう.
19試合で76得点と1試合平均4得点.
4月が平均2.08点で5月が2.78点だったことを考えると大きな上昇です.
その要因として一番に挙げられるのは,岩本・堂林・天谷選手らが好調だったことでしょう.
それぞれの選手の月間成績は以下の通りです.
岩本:打率.397・3本塁打・13打点・OPS1.030
堂林:打率.275・6本塁打・15打点・OPS.928
天谷:打率.373・1本塁打・8打点・OPS.953
そんな中,カープは新外国人のエルドレッド選手を獲得.
早ければ6日の試合から1軍に出場するかもとのこと.
個人的に強く危惧していることは,この先得点力が下がったとして「繋ぎ意識や走る野球で得点力が上がったのに,エルドレッド選手を獲得したがために,得点力が下がった」というような主張をされないかということです.
先述のとおり,3選手が好調だったことが得点力上昇の主因だと思いますし,流石に3選手とも年間を通じてこのレベルの成績を維持できるとは思えませんから,(エルドレッド選手加入の有無にかかわらず) 得点力は低下する可能性が高いでしょう.
実際にここ5試合は連続して2得点以下に収まっています.
なぜこのようなことをわざわざ書くかというと,一時期やっと消えかけていた機動力信仰 (最後の幸運と最後のチャンス参照) が再び主張されつつあるということに対する危機感と,それに加えて2009年のマクレーン・フィリップス選手ら獲得の際にみられた恣意的なデータの切り取りという前例があるからです.
あの際には中国新聞の球炎などで顕著でしたが,自説の補強のために両選手が加入した時期などを作為的に切り取ったりしていました.
あのようなことが繰り返されないことを祈ります.
さて,先ほどの「繋ぐ意識により得点力が上がった」という言葉を仮に真としてみましょう.
これも先ほど書いたように,3選手が好調だったことが得点力上昇の主な原因でしょうから,言い換えると,繋ぐ意識で3選手の打撃が好調になったということになります.
もし本当に,エルドレッド選手の加入により3選手の状態が悪くなるのだとすれば,「3選手は長打力が期待される選手が加入したから,繋ぐ意識をなくして打てなくなった」ということになってしまいます.
(本当に繋ぐ意識で得点力が上昇しているのだとすれば) この場合に責められるべきは,編成や監督では無く,依存心の高い3選手の方ではないでしょうか?
長打力もある上に,安打も打てる選手が沢山いればそれがより良いのですから.
まぁこれに限らず,得点効率や上手い野球などという言葉もしばしば目にしますが,個人的には懐疑的です.
ちょっとまだ自分でもまとまっていませんが,この辺りのテーマについて「得点力のはなし」の中で少しずつ書けていければと思います.
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