得点力のはなし12
【選手→コーチのジレンマ】
レッドルさんや通さんのコメントを受けて思ったこと.
前記事の【責任論】で,ということで,チームの得点力不足というものをあえて責任論で述べるのであれば,主力選手の不調は基本的にその主力選手の責任,もし打撃コーチが主力選手に何らかの調整方を半強制的に強いていたのであれば,打撃コーチの責任といったことを書きました.またそれ以前の記事・コメントで“あえて手を出さないこと”を選択できるコーチを評価すると言った旨のことを書きましたけれど,選手の目線から見るとまた逆の話になるのですよね.
新井選手は週ベのインタビュー記事内で,「大事なところで打てなかったから今年の成績は全然ダメ.データで見ると昨年より良いらしいがその実感はない」というような旨のことを言っていましたし,カープ時代も「本塁打の割に打点が少ない」という批判を受けて本塁打を狙わないようにしていた時期もありました.
栗原選手も「本塁打よりも打点を重視したい」みたいなことを言っていたこともありますし,両人とも人の批判や意見が耳に入り易い人なのかと思います.
まぁこの選手達は実績を残していますからまだいいですが,そうではない選手で流されやすいと苦労するでしょうね.
前に書いたように,選手としてはコーチや周囲の意見に流されにくい方がおそらくは大成し易いのではないかと思います.
しかし,コーチに関して言えば,自分基準での良いコーチというのは,周囲の意見を取り入れて自分のやり方を押し付けない人なのですよね.
ここに,「選手として一定の実績を残した人物でなければコーチにはなりづらい」という条件が加わるわけで.
要するに,
人の意見に耳を貸しやすい:選手として大成しにくいが良いコーチになる素養はある
→選手時代の実績が無いのでコーチになりにくい
人の意見に耳を貸しにくい:選手として大成しやすいがコーチになっても意見を強要しがち
→選手時代の実績からコーチになり易い
ということですね.
しかも選手として大成してしまうと,自身の成功体験を偶々自分にあっただけかもしれない,と思うのは難しいでしょうしね.
良い選手→良いコーチとなるには,
現役時代は自分のやり方を貫く頑固な面を持ち,コーチや監督になった後はいろいろな意見を取り入れてどれが合理的かを探っていく,
という相反する姿勢を持たないといけないわけですからね.
あれ?これどこの落合監督?
良いコーチ・監督になることの難しさを感じます.
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