飯尾の駄文日記

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“調子のいい投手を使う”ことは,誰が望んでいるのか

昨日の試合では8回に豊田投手が登板してピンチを作りながらも何とか1回を投げ切り無失点に抑えました.
6回の裏に110球を超えていた福井投手を打席に送ったことと,その上での7回の福井→青木→今村の継投には大いに不満が残りますが,使えるかもしれないリリーフが1枚増えたことはプラスでしょうね.

できることであれば,よほど打たれる試合が続くと言ったことがない限りは,ここからは豊田投手をセットアッパーに固定してほしいのですがどうなるでしょうか.
これまでの例からみれば,3点ビハインド~5点リードの7~8あたりであればいくらでも使いそうな気はするので,正直不安です.

しかし,同時に不安なのが,一体誰がそれを望みまた支持しているのか,ということです.
個人的に心配なのは,例えば今日の試合で8回リード時に岸本投手辺りを使っていない状況になったとして,
もし豊田投手が登板して打たれたりすると,
「故障上がりの選手で,かつ昨日の試合も結果的に0に抑えたもののピンチを背負うなど,決して調子は良くなかった.何故岸本を使わなかったのか」
といった批判が出る気がしてなりません.

正直言って今のカープのリリーフ陣には,十分な実績があってかつ打たれてもその起用に文句をつけられない投手はサファテ投手しかいません.

敗戦後のいろいろなサイトなどを見ていると顕著なのですが,
○直近では抑えているもの,しばしばランナーを出している投手(e.g.少し前の上野投手)が打たれた場合
→「数字上はそれなりの成績が残っているが,ピンチをつくるなど決して状態は良くなかった」
○直近では抑えているもの,過去の実績はそれほどでもない投手(e.g.岸本投手,今季一回目のパンク直前の青木投手) が打たれた場合
→「確かにここのところ抑えているが,そもそも過去の実績は無いし接戦で使える投手ではない」
○直近では抑えているもの,過去の印象が悪い投手(e.g.永川投手) が打たれた場合
→「もう通用する投手ではない.なぜそんな投手を起用するのか」
みたいな批判が巻き起こることをしばしば目にします.

いずれの場合も共通して別の選択肢の方が明らかに高い成功確率を持つと言ったことは少なく,結果論からの批判にしか見えないのですよね.
今月頭のヤクルト3連戦はその典型的な例と言えるでしょうね.
初戦で上野投手が打たれて負けた直後には,永川投手を使えといった意見が多かったのですが,
2戦目で永川投手が連続四球で一死も取れずに降板した結果を受けて,その試合後からは初戦には岸本投手を使えばよかったといった意見が増えました.
もちろんそれらを結果論として自覚している意見であればそこまでの問題には思いませんし,表の攻撃で9回に入った場合は好投手から使っていくのはセオリーですからまず初戦ではサファテ投手を起用した方が良かったというような意見には半分賛同します.

しかしながらそういったサイトなどを見ている限り,初戦終了時点では永川投手を使えば勝っていたと言い,同じ舌で翌日には岸本投手を使えば勝っていたという人が決して少なくありません.

要するに,少なくとも結果的には,“調子のいい投手を使う”という投手起用に関する現政権の一番の問題点を,ファン自身が支持している形になってしまっています.


まさかコーチや監督がいちいちネットやらをチェックしているとは思えませんが,そういう意見があれば回り回ってどこかでは耳に入ってしまいます.
今の首脳陣にもカープの成績にも大いに不満はありますし,正直言ってその(広い意味での)采配には辟易していますが,
下手な批判,特に安直な結果論に基づくものは,投手陣の崩壊を加速させるだけです.
(まぁそういう批判がないからと言って,現首脳陣が簡単に方針を変更するとは思えませんが)

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