飯尾の駄文日記

広島東洋カープ 時々 東北楽天ゴールデンイーグルス ところにより一時 中国生活

計画性と柔軟性

昨日も相変わらずの青木投手投入.
6点リードなのに….

どうせ何を言っても無駄だろうと思っていたのでこれを記事にするつもりはなかったのですが,「7回終了時点では3点差だから肩を作っていたのだろう(だから登板も仕方ない)」という意見をいくつかのブログやサイトで見てしまいました.

もしブラウン監督時代に同様の継投が行われていれば自分も同様の意見を述べていたと思います.

しかし豊田投手のブログなどから推測する限り現野村政権のブルペン状態はブラウン監督時代のブルペンシステムとは大きく異なるようです.
すなわち,

ブラウン:登板予定の投手以外は肩を作らない.
野村:登板予定に関係なく展開次第で複数の投手が肩を作ることがある.肩を作ったが登板しないこともある.

当然それぞれのシステムにはメリットとデメリットがあります.

ブラウン監督時のプルペンシステムは
・疲労が蓄積しにくい.
・ただし1人の投手が少し前に登板準備をするため,大量点差の状態でセットアッパーが投げることや突然投手が崩れたときに交代が遅れることがある.
といったメリット・デメリットがあります.
現在のブルペンシステムはこれらが逆になります.

それぞれのシステム全体としての優劣は置いておいても,ブラウン監督のシステムは計画性に優れ,野村監督のブルペンシステムは柔軟性に勝るということです.
(最大限好意的に解釈した言葉ですけどね.個人的にはただのいきあたりばったりだと思いますが)

余談ですが,このブラウン式システムの中で唯一計画的に起用できない可能性がある投手がいます.それがクローザーです.
例えば9回表に逆転という状況になれば緊急登板をしなければなりません.また連勝していれば何連投でも,連敗が続けば登板無しが続くこともあります.
こういう状況では(もちろん一定の力は必要ですが)タフさが何より必要です.
詳しくは過去記事に書いてあります.



さて,こういう前提のもとで昨日の試合を見てみると,8回表に3点取った時点でまだ1死でありその後2人の打者も合わせて10球を投げさせています.
つまり他の投手を準備させる余裕はあったことになります.
にもかかわらず青木投手が登板しました.

計画性に乏しいのに柔軟性にも乏しいとなれば良いところがありません.
昨日の起用はブラウン式・野村式のブルペンシステムの悪いところだけを集めた起用法であると言えます.

少なくとも自分には「7回終了時点では3点差だから~」といった理由でこれを擁護することはできません.