STAP細胞について雑記10 理研最終報告会見の雑記
会見を見ていましたが,全体的に何とも言えない感じでしたね.
その後に小保方さんが弁護士3人を立てたそうで,流石エイプリルフールと言う感じの一日ですね(棒
とりあえず,感じたことをつらつらと.
新聞やテレビの記者は大概駄目
新聞やテレビの記者はよくわからん質問をしていたなぁというのが率直な印象.
問題点も良く理解しておらず,同じ質問を繰り返すばかりで何とも.
ニュース番組内に質問している絵を入れたいのと,ただただゴシップ的な記事がほしいのだろうけれどなんだかなぁ,という気持ちです.
ちなみにこんなのも↓
【STAP最終報告】細胞は存在するのか-核心部分には歯切れ悪く - MSN産経ニュース
科学の世界では「無い」がデフォルトであり,論文によって存在が証明される*1 っていう基本を抑えてないのだなぁと.
案の定危惧していた通りの対応
前の中間報告の際に少し書きましたけれど,その時に危惧していたとおりになってしまいました.
STAP細胞について雑記の追記3 理研会見の雑記 - 飯尾の駄文日記
「3/5には例の筆頭著者が追試に成功したという報道がありましたが,不正が疑われた後も研究室に出入りしていたということでしょうか?その際に証拠の隠滅などが行われていた場合,調査委員会の下す結論についての信憑性も危うくなりますが,それについてはどうお考えでしょうか?」
『先程,論文中の幾つかの過誤について,「不正とは判断しない」と仰られていました.また,調査委員会の目的は意図的な否かを判断することが1つの大きな目的のようにも感じられます.それではいったいどのような問題が見つかればそれは“意図的”になるのでしょうか?例えばコピペ疑惑が疑われているMaterials and methodには,古い機器が使用されていることになっています.調査委員会の調査によりこれらの機器が理研に存在しないことが示されれば,実験が実際に行われていないことの傍証になり得ると思いますが,それに対し筆頭著者が「実際に実験は行ったけれど,ミスで別の記載をしてしまった」と言った場合,調査委員会はどのように判断なさるのでしょう?』
こういった質問をしてほしいと書きましたけれど,案の定,証拠保全をしていなかったようですし,不正の基準も何だかよくわからないものになってしまいました.
理研で問題を起こした場合は,証拠を破棄して「悪意はなかった」と主張すれば何とかなるらしい
まぁ説明はいらんでしょう.
実にエイプリルフールにふさわしいですね(二度目
少し前に問題になった,飲酒運転でひき逃げした場合はそのまま出頭せずに酒が抜けるまで逃げてからの方が罪が軽くなる,と似たような感じでしょうか.
ぶっちゃっけ悪意の有無なんてどうでも良い
まぁ流石にどうでもいいというのは少し言い過ぎですけれど,研究者としては剽窃だけでもアウトなので.
前書いた運転免許で例えれば,プロドライバーが赤信号無視で人を撥ねたようなものです.
赤信号を故意に無視しようが,居眠り運転だろうが,飲酒運転だろうが,人を撥ねたことには変わりないので.
もちろん,罪の重さは変わりますが,居眠り運転だった(=故意ではない)から,人を撥ねたことは無かったことにします,とはならないでしょう.
捏造自体には,小保方氏以外は関与していないと思う
個人的な印象ですけれど,責任問題は別にして,捏造行為そのものには小保方氏以外は関与していないと思います.
と言うか何度か書いていますけれど,捏造にしても,いくらなんでも杜撰すぎるのですよね.
少しでも研究がわかっている人がやってればもう少し“巧妙”に捏造しますから.
今回の件が明らかになり始めの時に,「なんですぐわかるような大きいウソをついたのか」という疑問がありました.
上の赤信号の例で言えば,「深夜や人通りの少ない田舎道で赤信号を無視する人はいても,人通りの多い国道で白昼堂々と信号無視をする人はいないだろう」というような感じでしょうか.
最初のうちはシェーン事件のように,「いずれわかる大きな嘘をついてしまう人も存在するから」と理解していました.
ただ,今回の会見を受けて出された小保方さんのコメントを見る限り,そもそも悪いことだと認識していなかった可能性の方が高そうです.
とりあえずこんなところで.
その内追記するかもしれません.
*1:より厳密に言えば,証拠がない→十分に確からしい,のグラデーション