飯尾の駄文日記

広島東洋カープ 時々 東北楽天ゴールデンイーグルス ところにより一時 中国生活

最後の幸運と最後のチャンス

昨日の9回の上野投手の被弾を受けて,首脳陣の継投や上野投手自身に対しての不満が噴出していますが,
本当に首脳陣が責められるべきはあの展開で上野投手を出したことではなく,
出さざるを得ない環境にしてしまったことなのですけどね.
正直試合中の采配なんかはどうでもいいですから.
圧倒的に枚数が足りず,基本的には抑えればラッキーと言った起用しかできませんからね.


今日は低反発球の話.
どれくらい効果があるのかとは思っていましたが,思いのほか投高打低傾向が出て驚きました.

しかしその中でも4点近い防御率を記録しているカープ投手陣.
もし新球でなく且つサファテ・バリントン投手らが外れ外国人選手だったら,夏場の過密日程のこともあるので記録的な年になっていたでしょうね.
もちろん悪い意味で.

個人的には,これから疲労の蓄積しやすい夏場になることと野手の低反発球への対応に加えて,過密日程による疲労も合わさりますから,全体の防御率も上がっていくと思います.
例年程度まで達することは無いと思いますが,-0.3~0.5点くらいになるかな? という予想です.


しかし,外国人の当たりも含めて,首脳陣は本当に悪運が強いですね.

一方で,これはカープにとっても最後の幸運ですね.
(「首脳陣の延命」というデメリットを無視すれば…ですが)

もし,これが低反発球でなかったら,野手はもう少し点が取れていたでしょうし,HRも出ていたでしょうから,
「機動力幻想」や「純国産打線幻想」は壊れなかっただろうと思います.
ブラウン監督の頃の病的までの長打力や外国人選手への忌避に比べると,最近は「長打を打てる選手の補強を!」と言った意見を目にする機会が多くなりました,
連続無得点記録や極端なHR不足を受けて,大きくファンの意識も変わったのでしょう.

一方で,投手陣は低反発球のおかげで何とか崩壊を免れています.
何度も書いていることですが,力が足りない野手が1人混ざってもアウトになる確率が上がって得点確率が落ちるだけですが,
力が足りない投手が混ざるとその投手だけでなく投手陣全体のパフォーマンス低下に繋がります.
敗戦処理すらこなせない選手が混ざると,勝ちパターンの投手が負け試合でも投げないといけなくなりますから.

落合監督が負け試合で勝ちパターンの投手を使わずに3人以下の投手で済ませることがしばしばありますが,これがいかに難しいことか.
選手の力量はもちろん,監督やコーチの見極めがないと難しい.
例えば,先発福井で2回5失点,相手はエースなのでもう勝つ可能性は少ない,という状況で,後の7回を先発含めて勝ちパターンの投手(とりあえずサファテ・永川・青木)を除いた3人以内の継投で終わらせることができるか,ということを考えてもらえばいかに今のカープで難しいことかわかって頂けるかと思います.

低反発球でこの状態なのですから,例年通りの球を使用していたらサファテ投手が複数回×連投という機会も少なくかったでしょうし,
その上でサファテ投手がいなかったら,防御率が6点台に達しても違和感なかったでしょうね.

だからこそまず1人ずつでもいいので役割を固定させてそこから少しずつ固めて行くしかないのですが,現首脳陣には大分酷な要求なのでしょうね.


もし今年が,低反発球導入年でなければ,「機動力幻想」も壊れず,投手陣は先10年に負の影響を及ぼす投壊を起こしていたでしょう.
そういう意味では,これは最後の幸運であり,同時に最後のチャンスと言えるでしょうね.
そのために払った投壊という名の代償は極めて大きいですが,これでチーム方針が変わらなければ,
少なくとも先10年は,優勝はおろかAクラス入りすら極めて難しいでしょうね.


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