カープ雑感['13.05/28]【戦力不足という監督擁護?】
カープ関係の掲示板を見ていたら,「カープの戦力が足りていない」という意見の方を拝見しました.
奇遇なことに自分も同じ考えです.
この方は,「=監督の采配や選手起用が悪いわけではない」という論理に結び付けていました.
実は自分もこれに賛成です.
ただ,その先で「=だから監督は悪くない」
と結論付けていましたが,これには大いに疑問を持っています.
一部の方々が,おそらく擁護する文脈の下で発せられる「戦力不足」という言葉.
自分としては,これは最も現監督の問題点を浮き彫りにする言葉だと思っています.
野村監督は実は選手の見極めは,特に野手については相応のものを持っているのではないかと見ています.
この辺りは既に下記の記事でも触れています.
“選手の見極め”のパラドックス
評価を改めるか解釈を変えるか
これ以外にも,廣瀬選手を4番に据えた直後に連続出塁の日本記録を樹立,
中東選手を上位で使った日に大爆発,
などの例もあります.
もちろん,むしろ調子のよい選手を使っていないからだと主張される向きもあるでしょう.
ただ,少なくとも廣瀬選手の4番起用に関しては懐疑的な意見もありました.
また守備走塁を重視せよという文脈で中東選手のスタメン起用を推す声はあっても,打撃まで期待した声は少なかったのではないでしょうか.
上記記事でも書いた通り,「ファンの間で○○を使えという声が強く,実際に使ったらやはり活躍した」という事例は実は少なく,昨年の岩本選手や天谷選手の短期的な活躍を見ても,むしろ調子のよい時期に起用しているという印象です.
ではこの見極めできる眼をもって野村監督を評価するかとは問われれば,否と答えます.
それは何故か?
最初に書いたとおり,現在の戦力を見ても「戦力不足」だと感じざるを得ないからです.
投手も野手も含め,成績的に不十分な選手でも代わりの選手の名前を挙げるのが困難だと思います.
もちろん,ファンの方々個々人の間には○○を使えばという発想はあるかと思います.
ただ,その選手が「覚醒」や「復活」などといった博打的要素を含んだ言葉を使わずに期待できるかと言えば,これらを必要としない選手はほぼ皆無ではないかと思います.
監督初年度であればそれでもいいでしょう.
ですが,少なくとも一部のファンには「監督さえ代わればAクラス入りは間違いない程戦力は揃ってきている」とまで言われた状態のチームを引き継ぎ4年.
4年をかけて出来たチーム状態が「戦力不足」と称されるのであれば,それはチームの方向性に問題があったと捉えざるを得ないと思います.
「監督は悪くない」という定立に対し,「戦力不足」という言葉はそれを支持する意味になりえず,むしろ強烈なアンチテーゼであると自分は思います.
大型補強はしたものの未だ投手陣に大きな課題を抱えるベイスターズ,異常とも思える投手起用を繰り返すドラゴンズ,チームが組めそうなほどの怪我人を抱えるスワローズ.
これらのチームと争う以上,今年はAクラス入りの期待は十分に出来るかと思います.
ただ言葉をかえれば,こういった状況のチームと張り合う程度の戦力しかないという状態とも捉えられます.
シーズンの最終的な結果如何に関わらず,それは何故か?といった検証こそ,必要なのでしょうけれどね.
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